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zoom RSS まおゆう魔王勇者 @「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」

<<   作成日時 : 2011/02/03 23:13   >>

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知る人ぞ知るネット小説、その書籍化第一弾。ようやく読めました。


まおゆう魔王勇者 1「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」
エンターブレイン
橙乃 ままれ


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中世の世界を舞台に人間と魔族が全面的な戦争状態に陥っている世界。
戦争を継続すれば緩慢な死、止めてしまえば崩壊が待つという暗黒の世界。
物語は勇者が魔王と対峙する王道であればクライマックスな場面から始まる。

これは勇者と魔王が手をたずさえて、暗黒の中世に灯をともす物語である。



何もかもが未発達で現代と比べると人が生きるに厳しい世界?
魔族と戦争中?
中央の思惑?
南部の現状?

だから何?

全ては最後のメイド姉の言葉に集約されている。

「他人に言われたから、命令されたからという理由で石を投げるというならばっ!その人は虫ですっ。己の意思を持たない考えることをやめた虫です。どんな安逸な道であろうと、大切なモノを譲り渡した者は虫になるのです。私は虫にならないっ!私は人間だからっ!」

彼女は石を投げるなと言っているのではない。
自分の大切な人をそれで守れるならば投げろとも言っている。
ただ、「誰かに命令された」などという理由で、何も自分で判断せずに言われた事を機械的にこなすだけの行いを恥じろと、それだけの人間になるなと言っているのである。

もちろん、現実問題として難しいものはある。
彼女自身、かつては虫だった。
教育を受けず、農奴として暮らした日々。
厳しさと恐怖から逃げ出し屋敷に逃げ込んだあの日。
メイド長に言われた「虫は嫌いだ」という言葉。

「判断の基準さえあやふや」という事はどうしたってある。
それは仕方のないことだと思う。
でもその「判断の基準」の為に必要なことを彼女を虫から人間へと変えてくれた人々は行っている。
彼女が言葉を投げかけた人々もその恩恵にあずかっている。

だからこそ彼女は語る。
「誰かに言われた」―そんな事で彼女たち南部全ての者の恩人に石を投げるな、と。
この終わりへと突き進む世界になんとか新たな選択肢を作り出そうとしている人たちにそんな情けない姿を見せるなと。
それは彼女のコンプレックスが言わせた言葉なのかもしれない。
自分の大切な人たちの危機に何故自分には何も出来ないのかと涙する彼女自身の。
事実、一応平和的?な解決策はあったのだ。
この1年の全てが水泡に帰すかもしれなくとも、少なくとも南部と中央の本格的な確執には至らぬ道が。
それでも彼女の言葉は冬寂王の、女騎士の、そして村人達の心を打った。
全てのものがその先に待ち構えているものを正確に予見した上での行動というわけではないのかもしれないが彼らは選んだのだ。
自分達の恩人を無理矢理に罪人へと仕立て上げようとする中央に対して反抗する事を。


まぁ実際のところ「全て」と言うのはさすがに言い過ぎではある。
でもいつの時代だって、どんな世界だって、結局はそこなんだと思う。
自分で選び、掴み取れ。
それこそが、それのみが何よりも尊い宝物である。
捨てるな、譲り渡すな。
それこそが人間を人間足らしめるのである。

あとは願うだけである。
より多くの者が善なる心を少しでも持っている事を。

自分にとってはそんな作品ですね。
それ以外はそこに気付かせるための、そしてそう動かすための判断材料であり、取引材料である、かと。

ま、読み返して少し恥ずかしくなる未熟者の戯言ですけどね。

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