ラッキーチャンス! 10

主人公の差が明暗を分けたのか。


ラッキーチャンス!〈10〉 (電撃文庫)
アスキーメディアワークス
2011-10-08
有沢 まみず

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長かった・・・・本当に無駄に長かった天草<奉り>編がようやく終了。
やたら強キャラとしてここまでもったいぶってきたムガルも砂入道も、そしてレディまでもこの1巻で雅人が撃破。
ただまぁなんていうか正直テンションが迷走しすぎて乗り切れないままに終わってしまったというのが正直なところ。


前回、せっかく合流した雅人とあっさり離れ離れになった沙代はなんとか追いついた通の策略で最上階へと到着。そこで待ち構えていたのはレディであり、散々示唆されていたレディが認めた外道が実は通で、通は色々と謀っていた下衆でしたというオチに沙代が精神的に壊れかけるも真の守り刀であったアヤカリの助け・トトの加勢・雅人の電話で持ち直し、レディを相手に雅人が到着するまで抵抗を試みる。

えー、なんちゅーか・・・・通じゃないですけど「何この茶番」みたいな?
ぶっちゃけ通が怪しいのはなんか感じてましたし予想通り過ぎて驚きが欠片もないという。おまけに清々しいまでに下衆なんだけど実力が伴わないので本気で小者臭しかしないという。
アヤカリの方も、読んでてちょっとムガルかなぁなんて考えも一瞬だけよぎったんですけど、あらすじでアヤカリの名前がなかったので「まぁこんなもんだろ」みたいな。最終的に美味しいポジションに納まりはしましたけどね。だからまぁいいんだけど、うん、まぁ・・・・なんだかなぁ。

なんか雅人が電話でキレていてルールなんて知るかと警報ビービー鳴らしながら上を目指して砂入道とのバトル開始!神狼と呼ばれしその力を如何なく発揮し砂入道を鎧袖一蹴!・・・・・・・・と思ったら弱った砂入道がたまたま近くにいた天草炎を食べちゃったのにびっくりして、その隙を付かれてやられちゃいました、テヘ。とかね。
なんでそこで無駄に一度落とすんですかね?もうそこは一蹴してしまえば良いじゃないですか。正直力押しで、ただ叫んでるだけみたいなものなのでバトルは燃えにくいのに話の展開でまで上がったり下がったりじゃテンション上がんねーっつーの。ただでさえ、ここ数巻上げては寸止め、空かしてもう一度上げてまた寸止め。また空かして・・・みたいな繰り返しをやり過ぎて冷めてたのに、これじゃ欠片も燃えねーっつうの。

ムガルに至っては塔子達のお膳立てに乗って殴っただけでハイ終わり。
ピンチの沙代達の元にようやく辿り着いてレディとの一騎打ちではレディの言葉で揺らいで嬲られて、そこに戻ってきたキチが雅人の盾となり蹴られた事でブチ切れて力押し。んでこれもまた当然の如く叫ぶだけ。
「うぉぉぉぉぉ」
「うぎゃぁぁぁぁ」
「うぉぉぉぉぉ」
「うぎゃぁぁぁぁ」
・・・どうやって燃えろと?
しかも結局倒しきったのか情けを掛けられたのかイマイチしまんない終わり方で「ここで僕を殺りにきていたら負けていた」とかさ。結局最後まで煮え切らないまま。


「いぬかみっ」にて啓太が初めて「本気」を見せた死神戦。
そして初めて啓太が複数の犬神を率いて戦った「古城の精霊」戦。
この二つに匹敵するごえん使い・外神雅人の初めての、正真正銘の「本気」が見られると思ったのにエンジンが掛かりそうで掛からない煮え切らない展開の果ての始動の上に、掛かったところで油断から隙を突かれ、言葉で揺さぶられて自失して・・・・。終始グダグダ、カタルシスの欠片もなし。はっきり言って期待はずれも甚だしい。


おまけにようやく本格的に動き始めたラブコメ模様の方も基本的に主人公である雅人が受身で、その意思に指向性がまだない為に振り回されるだけなのがまた・・・。
その点、前作の啓太は「いろんな女の子達と仲良くしたい」という意思が自らにあったので常に自分から行動してしていて、最初は嫌われ馬鹿にされていたのが、シリーズが続く中で少しずつ少しずつ彼の人となりを知り、彼を認め、彼に惹かれていくヒロイン達の存在が達成感のようなものを与えていたのに。


女の子の可愛さでは「いぬかみっ」「ラッキーチャンス!」どちらも大差ないのに、ここにきて評価に差が随分と出てきましたがこれは偏に主人公の差によるものかと。
明確な意思と欲求をもって動いていた川平啓太と、あくまで状況に周囲に流され続けている外神雅人の差。
これに尽きるかと。

だって最後に啓太達が出てきて、次の回に出そうだとわかって、おまけに今後犬神関係でも何かがあるかも?という雰囲気が出て、はっきりいってそっちの方が面白そうなんだもの。
啓太達のあれからとこれからの方が興味深いんだもの!

いっそ啓太主人公にシフトしねぇかなぁ。
そんな事すら思ってしまう第10巻でした。
啓太との接触で少しは変わってくれると良いですね、いやマジで。

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