ある朝、ヒーローの妹ができまして。

期待通りの良作で良い家族モノです。





最初は、何かの当てつけかと思ったのだ。
英雄の血を引きながら何の力もない俺に、義理の妹として英雄と呼ばれる少女たちを送り込んできたのだ。嫌味か!と憤りもした。
あるいは両親が俺に見切りをつけて、自分たちに相応しい子供を選んで連れてきたのではないかと・・・・、疑いもした。
けれど、ある時、俺は気付いた。
戦いの時代の英雄を、平和な時代は持て余すのだということに。
(中略)
だからこそ、彼女たちの兄として、せめて自分が居場所になってやろうと、普通の自分にしかできない、ごく普通の家族の温かみを味わわせてやろうと・・・、そう思ったのではなかったのか?



あらすじから英雄たる両親の息子でありながら自身が凡庸である事。
そして義妹達もまたみな英雄であるという事。
それらをコンプレックスとして持ちながらも英雄である少女たちを普通の女の子として扱える存在として、彼女達の精神的な部分から支える役目を担う。
そんな主人公を妄想しつつも多分全然違うんだろうなぁなんて思っていたら、概ね想像通りで歓喜の涙ですよ!

コンプレックスをいくらか持ちながらも彼女たちの兄として、家族として、彼女たちの居場所である主人公。
おまけに少なくとも現状、幼い彼女達を変に意識するような描写もなく健全で、包容力もある、期待以上の主人公でした。


お話としては良い家族モノです。
血の繋がらない孤独な少女たちを引き取ってくる両親に複雑な想いを持ちながらも、孤独な少女たちを前にしては手を差し伸べずにはいられない主人公が既に3人の少女を篭絡(笑)しているという状況から物語は始まり、そこに加わる新たな1人。
彼女はこれまでの両親が連れてきた少女たちとは異なり、勘違いから主人公が連れてきた少女で、でも他の3人と同じ孤独を抱えた少女であり、彼らと共に在る事を望むようになった少女であり。
きっかけは勘違いでも過ごした時間に嘘はなく、通じ合う想いに勘違いはなく。

連れ帰しに来た未来人に対し立ち向かう場面で己が無力に歯噛みし、幼い妹達に頼るしかない自らの無力を憎みながらも、それでもかつて彼に手を差し伸べられた妹達に背を押され、彼女達とともに新しい妹を迎えにいく場面はとても素敵でした。


個人的には3人の少女たちが彼を家族として受け入れるに至るシーンは必須だと思うので是非続きを出してそれぞれを描いて欲しいですね。
今回は凛とユエがメインという感じだったのでフローラ&キャスティアをメインに据えたり、今回のラストで届いた荷物に関する話題だったり、結枝が家族を迎え入れる側に回る話だったり、色々と読みたい題材はあるのでシリーズ化熱望です。

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