魔王な使い魔と魔法少女な

「僕は――正義なんてものじゃない」

魔王な使い魔と魔法少女な (集英社スーパーダッシュ文庫)
集英社
2012-03-23
みみとミミ

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「君は私のしもべなのー!」
「そう言われてもなぁ。―リノは僕のしもべである方がうれしいんじゃない?」
かちり
「ハイ、ご主人様。私はご主人様のしもべであることが喜びですっ♪――って言わせないー!」


悔恨と自責が生む主人公の歪さがとても好ましいですね。
後悔ってのはある種の毒で根治不能なモノです。
浸るだけなら甘美なものです。
しかし自責がそこに絡むと苦いものになるし、後々に歪みを抱える事になる。
そして何に対して「それ」を覚えるかというのがその人となりを知る上で重要なものなわけです。

この主人公は一見カラッとしているようで、その裏にある顔が壮絶です。
半ば命を代償にした人助け。
金も名誉も、その他一切の見返りを求めず自分に救える範囲の人を救い続ける。
自らの身に多大な負荷を与えながら。
それは自傷行為となんら遜色のない行為である。
そこにあるのはかつての己の無力と愚鈍さに対する怒りである。
そして「彼女」が救われなかった、救わなかった、、救えなかったありとあらゆるモノへの怒りである。
嫌悪の極みにある全てと同列に過ぎぬ我が身を痛めつけ、誰かを救い続ける。
さながら殉教者のようですね。
しかし彼が願うのは「彼女」に赦されること。
君の事を忘れない。こんなにも傷ついて、それでも誰かを救っている。かつての君に近づくために、並ぶために、我が身を省みずに。だから赦してください。
それはなんと矮小で醜く、そして愛おしい自己満足か。
そしてそんな自分を自覚し、さらなる嫌悪に繋がる。

それでも彼は誰かを救う事を選び、捨て猫のように行く当てのなかったリノに手を差し伸べずにいられなかった。
いやはや本当に愛おしいじゃないですか。
・・・・・・まぁ、勝手な妄想補正が入っているわけですが。


キャラクターに関しては人じゃないんだけどハルが一番魅力的だったかな。
それ以外はまぁ悪くも無いけれど良くもないといったところ。
主人公は上述の通りとても好みですけどね。

ちょっと癖のある文体なのとスローペースなのとで序盤は読み進めるのが結構しんどいんだけれどある程度色々と把握出来てくると一気ですね。
主人公の感情に凄い入り込めたのでその補正込みで、ですが結構な良作判定です。


ちなみにカラー絵の

「―あえて同じ言葉で返そう」
「自分と君とでは、根本的なスペックが違い過ぎるのだよ」


ってセリフ。
あれ主人公のセリフだと勝手に思い込んでたよ。
「やだ何これ、めっちゃカッコいいじゃない」とか思ってたよ。
「どんな燃えシチュだよ!!」と興奮してたよ!
そうしたら敵のセリフだったorz
おまけに勘違いっつーか図に乗ってるっていうか薄ら寒いマヌケなセリフだったよorz
お、オレの興奮を返しやがれ!!!

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