ブレイブレイド 1 遺跡の虚人

父は英雄、妹は勇者、そして兄貴は落ちこぼれ?

ブレイブレイド1 - 遺跡の虚人 (C・NOVELSファンタジア)
中央公論新社
あやめゆう

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「ハ――うるっせぇんだよ。散々我慢してたんだ。散々遠慮して、隅に隠れてこそこそ生きてて、全部が台無しになって――我慢すんのは止めたんだよ。俺はな、我慢するために生まれてきたわけじゃねぇんだよ!てめぇらの影に隠れて卑屈になるために生きてるわけじゃねぇんだ!誰が遠慮なんかするかよ、くそったれ!好き放題してやるぜ、ざまぁみろ。俺を止めたきゃ殺すんだな!」

「英雄の息子」としての嫉妬と羨望、「落ちこぼれ」としての侮蔑と嘲笑。
周囲の悉くが彼に何かを期待し、勝手に失望し。
友と呼べる者もほとんど居らず、肉親でさえ心安らぐ存在ではなく。
それでも、多少捻くれながらも我慢して努力して腐らずに前を向いて歩いてきた結果得たのは「危険だから死ね」という言葉。
自らの意思とは無関係に何かを押し付けられ続けてきた少年に訪れる過去最大にして最後の不条理。
そりゃブチ切れるっつーの、という。
というかむしろここまでブチ切れていなかった事が逆に恐ろしいのか。
それだけ抑圧していたものを解き放ってしまった結果がコレか。

どうにも今回の英雄側の対応は間違った方向にばかりを進んでいるように思えましたね。
それがジンと言う少年への無理解からなのか、強者の傲慢ゆえか、それとも誰かの描いたシナリオだったのか。

というか普通に考えれば「第二の英雄」を育てると言う理念的に成功しかけていた(まぁ育てたのではなく勝手に生まれたわけだが、そもそも「英雄」を育てるものと考えていない以上そこには何の問題もないはずで)、て事を誰かが理解していても良かっただろうに。
そもそも「英雄」だって性格なんて考慮の埒外だっただろうに。
力による鎖ではなく、情による鎖で繋いで最低限の保険さえ掛ければ滅多な事なんて起こりはしないだろうに。
今回の一件を見るまでもなく、自ら理不尽を振るうとか、逆に力尽くの恫喝に屈するなんてジンが何よりも嫌いそうなのにねぇ。
それを理解できていないと言うのだとしたら「英雄」は父親失格だよ。
そして理解していてなおこの行動というのならそれはうぬぼれだったんだろう。
まぁそれを「英雄」の人間味とみなす事も出来るのだろうけれど。

しっかし、面白いのが登場人物の誰も彼もが主人公とだけ繋がっていたのに、主人公がその全てを放り出した事で逆に登場人物間に繋がりが生まれた事。
というかまさか完全にすべて放り投げての国外逃亡って選択・・・・というか展開か。
エリスくらいは付いて来るものと思ってたわ。
まぁとりあえず彼女らは後々に良いパーティになって、主人公の力となってくれる事を願うばかりです。
この主人公、ストッパーがいないとその内この世界のラスボスになりかねないしww


世界地図を見ると何箇所か円形に抉れたような箇所があるので先史文明的な何かの傷跡で「それ」を引き起こす程の「何か」がラスボス臭いと予想してみたり。
流れ的には多分「核」的なものでそれを手にした「人間」っぽいかなぁ。


作者の過去作品感想。
http://otakouta.at.webry.info/201110/article_25.html(RINGADAWN 妖精姫と灰色狼 )
http://otakouta.at.webry.info/201111/article_7.html(RINGADAWN 幽霊街と呪い笛吹き)
http://otakouta.at.webry.info/201205/article_26.html(RINGADAWN 虚戦士と終わりの鐘)

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