月に寄りそう乙女の作法 感想その1

衝動買いしてやったぜ、くっくっく。

月に寄りそう乙女の作法 -LimitedEdition-
Navel
2012-10-26

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Navelというブランドとシナリオライターの王雀孫に対する偏見と捻くれた印象などから発売当初はスルーしていたんですがまぁなんか随分と評判が良かったので体験版をやってみたら「ええやん」みたいな。
そんなわけで思わず衝動買い。
まぁ今月はエロゲを買う予定はなかったから良いよね?みたいな。


とりあえずキャラが良いですね。
主も使用人もちゃんとキャラが立っていて、そんじょそこらの萌えゲーのキャラとは一線を画す、というのが自分が感じた印象。
湊のアホ顔やカルチャーギャップネタは面白いし、一方でダダ漏れの好意やふとした拍子にデレデレになる姿、それでいて湿ったところのないカラッとした魅力はとても素敵。
瑞穂もアクティブに百合百合な感じ、箱入りお嬢様・大和撫子な性格とは裏腹にぐいぐいくる感じがいいギャップになっているというか。
ユーシェの時を選ばぬ日本語誤爆がコメディとして秀逸。そしてその誇り高さ、純粋さが魅力になっている。
ルナ様は主としての器やストイックさと、時々見える小動物的なギャップこそ至高。

使用人にもそれぞれに一癖二癖あってイイ感じ。
ゲームの趣旨から外れてしまうとはいえ、従者ルートややっちん先生ルートも欲しいなと思ってしまうくらいには魅力があります。


共通が思いのほか長く、また期間が長めなのも好印象。
とりあえずクリアした2ルートの感想などを。

<瑞穂ルート>
唯一にして最大の山場である男性嫌いの瑞穂への女装バレ。
これがある意味で最もこのシナリオを萎えさせる。

「ひとにまで付きあわせといて、自分の嘘がバレたら一抜けたって、一番ずるいじゃん!」
「世界で自分が一番不幸だと、何も言う事ことなく、行動することなく、その態度で主張している・・・違うのか?」


湊とルナのこの台詞が至言。
何もしないで、傷ついて、蹲ってりゃ誰かが手を差し伸べて慰めて労って優しくしてくれて、元気をくれるってか?
あれは自分の夢のために、自分本位な嘘が露呈した際の対応としてはこれ以上なくいただけない展開だと思う。
嘘がばれたときの覚悟も、それでもなおその道を進む覚悟も、無様でも足掻くための覚悟もなかったというのか。
デザイナーになるという夢は瑞穂一人の存在に、ただ拒絶されるだけで投げ出せるほどに軽いのか?
なんという恋愛脳(笑)
それでいて瑞穂相手にもなんのアクションも取る事ができない。

あらゆる結果の原因を他人に擦り付けるのも、逆に全てを自分に求めるのも、どちらも同じくらいに間違っている。
・・・・まぁこの件に関しては主人公以外に非などないわけだが。
そして自らの罪を自覚した時にその責任を取る事と、罪に対する罰を他者に求める事はまるで違う。
責任とは罰を受けることではないのだから。

高嶺のヒロインを得る主人公だからこそ、ここぞという所ではカッコよさを期待する自分的には大減点ポイントです。

その後の展開に関してはやたらあっさり。
衣遠との問題だの実家だのなんだのは特に描写がなく、肩透かしっぷりが酷かった。

ゆえにルートの評価としては「キャラの魅力におんぶにだっこ」というところか。
特に何も語るべきところのないルートでしたので。


<ユーシェルート>
このルートではサーシャが主人公に対してこんな言葉を掛けている。

「君が元々愛していたのは彼女の才能と前向きな努力であって、引き返せなくなった今となっては恋人を好きでいるために自分の恋愛を刺激する要素を彼女の中に探している」

この主人公は生い立ちが故か、求められることにとても弱い。
但し、それ自体は生い立ちがそうである以上、源泉が描かれている以上悪い事ではない・・・・好みではないが
彼の心の元型はプロローグの走馬灯にて既に描かれている。

「誰かの為になるのは立派なこと」

但し、ルナから任された仕事をユーシェにかまけて疎かにする主人公には失望を禁じ得ない。
この主人公にとっては恩義も夢もそしてもちろん仕事も結局は恋愛感情を前にすれば些事だという事か。
なんという恋愛脳(笑)

実際のところ、それは分別が無いというべきか。
「求められる事」への依存であり、その欲求の前には全てが霞む。
より強烈に求められれ、「誰かの為」という名目さえ与えられればば裏切りさえ行いかねない、そのように見える。
「より自分を求めてくれる誰か」という餌に尻尾を振る犬、と言えるかも知れない。
自らの在り方を、自分の最も核となる部分、それを誇りと呼ぶならば、彼にはそれがない。
それこそが衣遠が主人公を嫌悪する最大の理由なのではないかと言う気がしないでもないが、まぁ単純に才能主義のツン(無能)デレ(天才)さんなのかもしれない。

ま、そういう意味では良いご主人様に拾われた、とも言える。
ユーシェにとっても求めていた存在であったのだからWIN-WINの関係の成立であり、それはまさに

「要はきっかけとタイミングが私たちの恋愛にピタリと嵌っただけ」

というユーシェの言葉がそのまま当て嵌まるわけであり、恋愛なんて基本そんなものだと言ってしまえば、これもまたそんな良くある形の一例でしかないのかもしれないけれど。

ただ、ルナという壁に潰されかけたユーシェを最終的に奮い立たせたのは、悪役に徹したルナであり、主人公ではない。
無論、主人公のサポートがユーシェをそこまで辿り着かせたわけだけれど、例え主人公がいなくともルナなら絶望の底に沈むユーシェを救い上げたのではないかと思ってしまうのは「最終的に」ユーシェを奮い立たせたのが主人公ではなくルナだからか。
そう考えるとWIN-WINな関係だとは言え、ぶっちゃけ主人公いらな(ry
それとぶっちゃけ衣遠さん、人を育てる才能はな(ry


このルートはルナとユーシェの対決をもう少し上手い形で実現できればそれなりに良いルートになったかと。
実際には主人公の不出来が原因でしかもそれは別に物語の本質に全く関係ない話なのでかなりの減点ポイントになってしまっていますが。
それでも凡人対天才という部分だけを抽出するなら悪くはありませんでした。
欲を言えばジャンメール家関連などでもうちょい、色々と盛り上げるなり、谷・山作るなり出来たかな、とは思いますが。

あとこのルートに関してどうしても許しがたいのがドレスでのHシーンがなかったこと。
というか3シーンの内の1つが失敗シーンだし。
瑞穂ルートでは寝巻き・制服・衣装とそれぞれに違ったのにこれはどういうことだ!ってね。



残すところは湊ルートとルナルート。
オープニングで最初に出番があって最初にCGが見られるキャラでもある妹のりそなのルートの存在が限りなく期待できないのは残念ですね。
ここまでやった2ルートもお世辞にも良い出来ではありませんでしたし。
この失望を挽回できるだけのものを見せてもらえれば良いのですが。

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