下ネタという概念が存在しない退屈な世界

最凶のラヴ・ビースト爆誕!

下ネタという概念が存在しない退屈な世界 (ガガガ文庫)
小学館
2012-07-18
赤城 大空

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「世界いわく、愛は正義。つまり愛ゆえの行動はすべて正しく、正しくあればわたくしはあの方にもっともっと愛してもらえるはずなんですの」

これは・・・・。
出オチというか、挿絵オチというか、色々な意味で問題作なわけだけれど、意外なことに物語としては健全というか。
いや、まったく健全ではないけれど、お話としては割りと真面目なんじゃないか?

気になっていたものの時機を逸した感があったので見送っていたものの、2巻が出たのでそれを機に購入。
話題になる・・・のはまぁ表紙やあらすじの存在が大きいとは思うものの、それでもそれだけではない事を内容が示してくれていると思う。

ようするに「臭いものに蓋をした」その結果がどうなるかという話ですよね。
まぁこれを現実に当て嵌めると大人に無知な子どもが搾取される世界が目に浮かぶわけですが。
というかこの世界でもプロローグで痴漢冤罪をでっち上げようとしていたOLの存在を鑑みれば、「そういう世界」がありそうな気がするわけだけれど。
誰が為の知識と規制か
といったところか。

二次元の規制なんてものもたびたび話題に上がる世の中ですし、ここまで極端なのはともかくとして、そこまで他人事でもいられない気がしてしまうのはなんとも面倒くさい世の中だと、そんな事を思いますね。

自らの正しさを疑わない正義というのはそれだけで醜悪に成り下がるもの。
彼女が果たして自らの行いを「正義」と認識しているかどうかから怪しいところはありますが、ようするにどちらにせよこの世界は歪で醜悪です。
言論統制に思想制御。
ディストピアって奴でしょうか。

なぜそんな世界が生まれてしまったかといえば、反対を声高に叫ぶことが難しい案件である、という事に尽きるのでしょう。
反対する事がマイナスのイメージに繋がる。
だからこそおかしいと思っても声を上げることが出来ず、規制派の大きな声に日和見が動かされて・・・・という話なのでしょう。
そう考えると民主主義というのも時と場合によりけりって感じですね。


さて、そんなわけで歪な世界で純粋培養された学生の代表格であるところのアンナ・錦ノ宮。
性への知識なく、人の愛し方もわからぬ純粋無垢なる彼女がその本能と愛に目覚めたら。
そこに生まれたのはまさに最凶のラヴ・ビースト。
まぁあんだけ見目麗しけりゃぶっちゃけバッチ来い状態になってもおかしくはないと思うわけで、「綺麗」な彼女に憧れて・・・という主人公のその思考はちょっと自分にはわからなかったかな。
せめて彼女との出会いが、彼を変えた契機がいったいどのようなものであったのか、そこは描写して欲しかったところです。
が、まぁ、憧れの彼女に並び立つ為に努力をしたというのであればそれは素敵な事だとは思うわけですが、その努力ってものの内容が明らかでない事もまたちょっとだけもにょもにょです。

ともあれアンナ先輩には今後も最強の敵としても最凶のヒロインとしても頑張って欲しいところです。
まぁ彼女が真にヒロインたるにはもう少し主人公に器と男気が必要な気がしますので、そちらにも期待したいところです。

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