理想のヒモ生活 1

チートスペックで無双じゃない異世界召喚モノで、主人公が「大人」です。

理想のヒモ生活 1 (ヒーロー文庫)
主婦の友社
渡辺 恒彦

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曲がりなりにも山井善治郎という男は、今日まで、一人の人間として自らを支え、自らを律し、自らを養って生きてきた。
確かに、仕事はきつかったし、職場ではいつも辞めることばかり考えていたが、自立した生活を営んでいたという、誇りが善治郎にはある。
それは、一人の男としての『矜持』とも言うべきものだ。
アウラの要請を受け入れるということは、その『矜持』を捨て去り、女に飼われる生活を受け入れることを意味する。
果たしてそれで良いのか?山井善治郎という男の『矜持』は、そんな簡単に捨て去ることが出来るほど軽い『へ』のようなものだというのか?

(少し、冷静に考えてみれば、悩むことなんか何もない問題だよな)

「結婚しましょう!アウラさん!」

山井善治郎の男としての『矜持』は、まさしく『へ』のようなものだった。


web小説で異世界召喚モノだの転生モノと言えば、その大半が主人公にとってひたすらに都合よく、チート性能で無双してハーレムで、そんな作品が大半を占めるのですがこの作品はそれらとは一味違った作品です。

主人公が「社会人」であり、その性格もその立場に見合った「大人」であるという事がまず大きい。
そして今後どうなっていくか分からないものの、基本的に主人公に求められるのは「何もしない事」という。
チートスペックが付加されなければ、その現代のあらゆる知識で無双を図る数多の作品群の中において、ただ異世界に適応し、そこで一人の美女とイチャつくだけ・・・・というのはとても新しいです。

その上で、主人公とヒロインたる異世界の女王・アウラの絆が、その始まりは利害の一致によるものとはいえ特別な事のない日々の暮らしの中でお互いがお互いにのめり込んでいく様がきっちりと描かれているので、あっちこっちでヒロイン助けて惚れられて・・・・みたいな既存の作品と、そういう部分からも差別化がなされています。
そういうハーレムを「悪い」とは言わないんですけど少しお手軽であることは否めませんし、多様性という点でもそればかりでは不満が募りますからこれもまたこの作品の長所かと。

それにヒロインがバッチ来い状態にありながら変な倫理観だのヘタレた理由で手を出さないのがこの手の作品のデフォですが、そもそもの条件が「結婚と子作り」であったこの二人は、そういう意味でも「大人」な関係になっているのがまた良い。
その描写自体があるわけじゃないのでエロス!って意味じゃなくて、流れに無理がない。
一人無意味に自制する意味不明の展開がないという、それが、それだけで他にないプラスだと思います。


個人的にはオクタヴィアさんの微妙に薄幸そうな雰囲気と色気を併せ持ったイラストに撃沈させられたので遠くの木陰からひっそりと想い見つめるようなそんな昔懐かし的なヒロインの立ち位置を築いて欲しかったり。

それでは、最後に一言叫んで終わりたいと思います。
マジ、羨ま死!

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