マジ恋A-1 感想その3(弁慶ルート+総括)

キャラ萌え的には一番ですな!

真剣で私に恋しなさい! R
みなとすてーしょん
2012-03-22

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弁慶 「目が醒めたら家に瞬間移動してないかな」

キャラクターの魅力とは外見ではなく内面にあると自分は思う。
外見とはつまりビジュアルであり、設定であり、属性である。
内面とは言葉であり、行動であり、その意思である。

それら内面の在り方こそがプレイヤーに対して各々のキャラクターのイメージを形成、更新し続けていくものだからだ。

そしてその内面とは決して画一的なものではない。
状況や相手が変わればその発露の仕方は変わるものである。
これはとても有り触れた言い方だが「人はいくつもの仮面(ペルソナ)を被っている」ものだから、である。
それをどう捉えるかは人によって様々ではあるが、少なくとも自分は当然の事だと思う。
友達と、家族と、他人と、善人と、悪人と、弱っているときと、充実しているときと、二人っきりのときと、大勢の中の一人のときと、ありとあらゆる状況で同じ言葉を吐き、同じことを思い、同じ行動しかしない人間などいはしない。
それは人ではなく、機械のようなものだ。
同じ内容をインプットすれば同じ答えをアウトプットする、同じ答えしかアウトプットできない、それは人ではなく機械なのだ。

その同じキャラクターが状況や相手によって取る、人なればこその対応の違いがそれぞれのキャラクターの内面の違いを浮き彫りにする。
それこそが自我であったり、魂であったり、アイデンティティとでも呼ばれるべきものである、と自分は思う。

そしてそれこそがキャラクターが「生きて」いるのかどうかという基準であり、真剣で私に恋しなさいというシリーズ、ひいてはタカヒロというシナリオライターの描く作品というのはそこが上手く描かれている事こそが最も大きな魅力なのではないかと自分は思っています。

タカヒロ作品においてそれら内面を顕著に浮き彫りにさせるもの、それは「コミュニティ」である。
風間・冬馬・板垣などのファミリー、2-Aや2-Sという学級、川神学園と天神館という学校、他諸々。
いくつものコミュニティに同時に存在している各々のキャラクターがそれぞれの場で見せる違った顔。
その振る舞いの違い、関係性の違い、考え方の違い、そういった多様性を多重構造的に「コミュニティ」を作り上げる事でくっきりと浮かび上がらせたことと、それによる化学反応的な騒動とそれぞれがそれぞれに影響を与え合い発展していく様こそが真剣で私に恋しなさいという作品の一番の魅力なのだと、自分は思うわけです。


で、ようやく自分の出したい結論部分に話を持ってこれたので本題に入りますが、無印とSの自分の中の評価の違いとは、つまりこの「コミュニティ」にあると、そう思うのです。

無印で作り上げた数多のキャラ、数多のコミュニティ。
それは無印の中で一定の完結を見せています。
そこにSにて大量に投下された新キャラクター。
そして「続編」という謳い文句。

ここから、少なくとも自分はこの一度は完結を見たキャラクターたちが、コミュニティが、さらに発展・進化していく事を期待しました。

しかし蓋を開けてみれば天神館や義経主従、九鬼家従者部隊、九鬼ファミリーなどの新たなコミュニティの登場はあっても、それらが連鎖爆発するようなルートは数が限られており、新たに攻略できるようになったヒロイン達との関係はそれらのコミュニティとから外れた、大和とヒロイン二人だけという極小の世界で育まれる恋愛であり、既存ヒロインのアフターは言うに及ばず、新キャラである燕先輩のルートですらそんな有様であり、グランドルートすら連鎖爆発とは程遠い「コミュニティ」というものにあまり焦点が置かれていない見た目だけが派手なハリボテでした。
唯一、紋様ルートのみが毛色が違いましたが、それだけで無印を経て、続編という煽りを受けて、高まった期待に応える事は出来ませんでした。


ではひるがえりみて、このA-1はどうだったか?
・・・ええ、今度こそ、ホントにようやく本題に入れます。

あずみルートに対する満足度が沙也佳ルートのそれを上回った理由。
それが紋様ルートでも見られた九鬼家従者部隊と九鬼ファミリーという新しいコミュニティとの接触による直江大和という主人公のさらなる発展進化であると思います。
無論、ストーリー的にもあずみルートは個人的に大満足ではありましたが。


ではこの弁慶ルートはどうだったか?
「義経主従」というコミュニティとの接触、そして「だらけ部」という新しいコミュニティの発足。

しかし、「だらけ部」は前半の密度の割りに後半空気に近く、一方で「義経主従」には義経攻略のA-5が控えているせいかやや全体的に表層を撫でるような軽さ。

いや、「だらけ部」に対するジョーカー的切り札のゲンさんには笑いましたけどね。
ゲンさん最強説。
ツンデレ最強説。
ゲンさんマジツンデレ。

ともあれ「コミュニティ」部分に焦点を絞り評価すれば沙也佳ルート以上、あずみルート未満と言ったところ。

無論、弁慶のキャラ自体の掘り下げは十二分に満足な出来でした。
弛緩した空気漂いまくりの弁慶の根っこの部分の甘えん坊な気質とそこからの甘めの脱却。

大和と宇佐美先生と弁慶の3人のだらだらだらけきった憩いの場「だらけ部」はとても良かった。
だからこそ付き合い始めた後ももう少し「だらけ部」として宇佐美先生を交えた活動が欲しかったですね。

宇佐美先生との縁を代行業の方にシフトさせて弁慶の掘り下げに使ってしまったのが今回の場合は、裏目だったような気が若干しないでもないです。

ついでに言えばせっかくのゲンさん最強説なんだから、代行業に焦点を当てるならもう少しゲンさんも絡ませて「だらけ部」の発展進化を促すとかね。

そんなわけで弁慶ルートもちょっともったいない感じがあるかな。


沙也佳ルートも弁慶ルートも「もったいない」で、あずみルートは「物足りない」
満足はした上でさらに求めるからこその「物足りない」と満足に至れる道があったのにそこまで至らないから「もったいない」

コミュニティ的には「あずみ>弁慶>>沙也佳」で、キャラ的には「弁慶>あずみ>沙也佳」かな。
沙也佳は描写自体が少なめだから不利な感はありますけどねー。
スペック自体はタカヒロヒロイン全般に言えますが高いと思うんですけどねー。


そんなわけでマジ恋A-1の感想は終了です。


このシリーズ関連の記事一覧
http://otakouta.at.webry.info/201301/article_22.html(あずみルート感想)
http://otakouta.at.webry.info/201301/article_21.html(沙也佳ルート感想)
http://otakouta.at.webry.info/201210/article_7.html(マジ恋Aが発表ですよ?)
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