オコノギくんは人魚ですので①

柴村仁の贈るのんびり不思議な日常系ファンタジー。

オコノギくんは人魚ですので〈1〉 (メディアワークス文庫)
アスキーメディアワークス
2012-12-25
柴村 仁

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病気なら、しょうがないよね。
みんなそう言う。
うん。
そうだよね。
病気ならしょうがない。
わかってる。
しょうがない。
病気なら、

「しょうがなくねーーーーーよッ!」


人魚が当たり前に存在したり、「うじゃ」と呼ばれる白くて丸くてモチッとした謎生物がいたりする、現代日本でちょっとだけ不思議な世界観の中で人魚のオコノギくんと席が隣になった事をきっかけに仲良くなっていく女子高生・萩山奈津の物語。

ちょっとした不思議がある街を舞台にした割と日常系な作品です。

この著者の描くキャラクターの独特な空気、「おーいキソ会長」や「我が家のお稲荷様」辺りに通じるあの空気感が好きな人なら買いですね。
かく言う自分も大満足です。

なんなんですかね。
この特別なキャラ付けをしているわけでもない、どこかにいそうな、それでいてなんか妙に微笑ましいキャラクター達。
「プシュケの涙」などを代表とする、透明で綺麗で心を打つ物語もあれはあれで良いもので、著者の持ち味の一つではあるのでしょうが、個人的にはこういう読んでいて思わずニコニコしてしまうキャラクター達のやり取りのある作品の方が好きですね。

この作品も特別際立つ個性の持ち主などエリオットくらいのもので、後のキャラはいくらでも、どこにでもいそうな割と平凡なキャラクターなはずなのに、著者の手に掛かれば途端に生き生きと動き出す。
いやまぁ、なっちゃんも藍本さんもこの世界独特の「ちょっと不思議」を身体に宿しているっぽいわけではありますけれど、でもそれは性格付けとはまた違う部分の話ですからね。

物語としてはキャラ紹介なのか、このノリで物語が進んでいくのか、次々と登場するクラスメイトにあっちこっちに見え隠れするこの街にある「ちょっとした不思議」。
あの人とちょっと仲良くなったかと思えば今度はこの人とちょっと仲良くなったり、こっちで不思議が現れたかと思えばあっちでも不思議が現れたり。
何一つ解決しないし、何一つ決定的な関係になどならないし。
①とタイトルにナンバリングされている以上、続きものである事はわかってはいたけれど、まさかここまで何一つ物語として確定しないし区切りもつかないとは。

まぁさすがに予想外ではありましたけれどクラスメイト達の作り出す雰囲気はとても心地よいですし、謳い文句どおりの「のんびり不思議な日常系ファンタジー」として楽しめましたので不満自体はありませんです。

ただまぁ、著者の一つだけ言える事があるのならばこう言いたい。
「お稲荷様」の続きも出してください


著者の作品の感想一覧
http://otakouta.at.webry.info/201111/article_17.html(めんそーれ!キソ会長)

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