よろず屋退魔士の返済計画 1 100億の契約書

毒にも薬にもならない作品。

よろず屋退魔士の返済計画 1 100億の契約書 (オーバーラップ文庫)
オーバーラップ
2013-04-24
SOW

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「無駄な技術と思われているようなものでも、習得しておいて損はない。使い所はなくとも場所をとるわけでないしな」

読んでいる最中も読み終わっても頭にまず浮かんだのは「よく出来た素人小説」という言葉。
まぁその言葉には「商業的に」という枕詞がつくわけですが。

そしてそもそもプロとアマチュアの違いなんて「誰かが価値を認めて金を出すか否か」だと思うので、そういう意味ではこれはもう既に素人小説ではないわけですが。

それでも思わずそんな感想を抱いてしまう程度に拙い・・・というわけではないんですが、いくつかの設定を打ち込めば勝手にその設定に沿った物語を作ってくれるコンピュータープログラムでもあれば、そしてそれにいくつかの設定を打ち込めばきっと「これ」が出来上がるんじゃないかな?という、まぁ当たり障りが無いというかありふれた作品というか。

主人公は「表向きツンデレなデレデレ少女と、クーデレに見せかけたデレデレ少女とを侍らして、不幸な境遇とそれに負けない超・高スペックを備えて、しかし覇気やら気概やらを持ち合わさずに受身で不幸に浸る悲劇的主人公、もちろんモテモテなのにそれに気づかない鈍感ぶりも持ち合わせております」といった具合で実にあざとい。

ヒロインもツンだのクーだのといったデコレーションはあるものの基本的にデレデレで可愛く見せることこそが至上というかなんというか。
主人公が受身なせいで主人公任せでは物語が全く動かないで終わるため、代わりに主人公自身を振り回してみたり、物語を引っ掻き回してみたり、この作品に対する役割は実は主人公よりも大きかったり。

実家の方も因習でドロドロ・・・と見せかけてそういうのは基本小者の仕事で大物はみんな認めてますよー的な雰囲気が透けて見えてなんともかんとも。

細かいところでは作中のキャラクター達の金銭感覚にもどうもしっくりこないので「100億」というのもまたハリボテ臭さが先に立つ有様で、おまけに作った理由も理由ですし、思わずため息が・・・・。

「退魔師」という設定を用いながらバトルに走らずに「日常モノ」というと少し違うんだけれど「未練の解消」という方向性でそれがコメディ志向なのとか、それでも相手が「死者」だけあってお涙頂戴があったりとか、独自性というより作品の塗装の仕方がこなれているというか。
そういう意味では素人小説を玄人が仕上げているような感覚と言いますか。

プロなんだかアマなんだか素人なんだか玄人なんだか、結局どれなんだよ?って話なわけですが。


まぁなんというか、つまり「売ること」「売れること」を念頭において、しかしそれがあくまでメッキでしかない作品という感じで、それが剥がれてしまえばもう推して知るべしといいますか、つまりそんな感じです。


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