聖なる騎士の暗黒道

チートを捨てて己を鍛えろ。
聖なる騎士の暗黒道 (HJ文庫)
聖なる騎士の暗黒道 (HJ文庫)

なろうに良くあるチートDE俺TUEEEE!系をバッサリ否定するような作品…などというのは穿ちすぎというか、捻くれた意見でしょうか。


女神から与えられた加護を用いて世界にたった一人の「聖騎士」として生きてきた少年が自らの望みを叶えるために加護を封印し、自らを鍛え直す物語。
基本的には中2病全開の主人公と、小悪魔系従者による主人公弄りなどによるコメディ色の強い作品です。

とはいえ、まだ中学生になったばかりくらいの年齢の少年主人公に中2病というのはなかなかに微笑ましさを感じるし、絶大なる加護とその力により成した実績、得た名声に溺れずに自らの力で事を成すために加護を封印し鍛錬する姿は克己心に富んでおり、それでいて必要な時には自らの矜持を捨てて封印を捨て去り為すべきを成す姿はとても格好いい。
「現在」の自らの評価を甘んじて受け入れる姿や、能力の多寡に関わらず自らを鍛えるものへの敬意を欠かさぬ姿も年齢にそぐわぬ魅力がある。
一方で、暗黒騎士を目指しながらも現在の趣味がガーデニングでとある事情により人の名を気軽に呼べぬ寂しさから植物に人の名を付け愛でるなどなんとも微笑ましさも忘れないキャラ造形には思わずキュンキュンである。


小悪魔従者も弄りはするものの、その裏にある忠誠心に偽りなく、一方で弄らずにはいられない心情も描かれているので不快感はない。


過保護な女神、姿の見えない5人の従者と既に紡いできた物語を想うとどう考えても幾人かはショタコンと呼ばれざるを得ないのは間違いなく、つまるところこの作品の何割かはきっとおねショタである!

つまり!自分の大好物だ!(酷い結論だ)



惜しむらくはもう少し挿絵の主人公にショタっぽさを残してほしかったような。
まぁメリアもアリシアも主人公と同年代なのであれば今後出てくる年上の描かれ方次第ではあるのだけれど。
ただ他の挿絵も人物オンリーで背景とかも禄に描いていない辺りなんとも微妙そうではある。

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