処刑少女の生きる道 ―そして、彼女は甦る―

ダンまち以来のGA大賞作品
処刑少女の生きる道(バージンロード) ―そして、彼女は甦る― (GA文庫)
処刑少女の生きる道(バージンロード) ―そして、彼女は甦る― (GA文庫)

まどマギ臭ないし、シュタインズ・ゲート臭がなくもない作品。
まぁ要するにタイムリープ的な所のある作品という事。


かつて何度も起きた日本から召喚された者たちが起こした人災により、問答無用で召喚された異世界人(日本人)を殺す事が定められた世界。

そこで異世界人を殺す事を生業とする、かつて異世界人による人災で自らの意思すらも含め全てを失った少女メノウを主人公に、彼女を慕う重度依存系後輩モモと、メノウが殺す事となる異世界人アカリらを中心とした物語。




中盤辺りまではバトル要素強めだけれど、この作品独自の「魔導」等の設定のせいで情景描写・理解・テンポなどの問題でイマイチ乗り切れない所があったものの、この作品の根幹にあるギミック、すなわちタイムリープ的な要素が出てきてからガツンと引き込まれるものはあった。

ただ、それを踏まえてもキャラクターの魅力や独自色の強い戦闘描写の問題等もあり、「ダンまち以来の大賞作」という触れ込みに見合うだけの魅力は感じ取れなかった、というのが正直なところ。


以下ネタバレ含みます











自らの死をトリガーに時を回帰させ、死そのものを無かった事にするアカリの特性を殺し、アカリ自身を殺しきる為の旅路はメノウが得てしまったアカリへの友情により彼女の師によるメノウの殺害という結末を辿る。

そんな結末を否定したアカリによる世界そのものの回帰により始まる何周目かの物語。

「メノウに」殺されることを願うアカリと、彼女が抱く親愛がメノウへと与える影響、変わるメノウによる影響を受けざるを得ないモモ。
元々歪な3人が繰り返される物語によりさらに歪さを増すようにしか見えないものの、歪も極めればパッと見整ってるように見えたりするのかなぁなんて昔マンガで見た理論的な帰着を思ってみたり。

まぁどう考えてもアカリとモモは一緒に行動すれば粘着ドロドロ暗闘待ったなしのメノウを挟んで暗黒ゆりんゆりんヤンデレ空間形成確実ですが(笑)
え?待って!影響受けやすい娘メノウちゃんがそんな二人に囲まれたら彼女もそんな暗黒ゆりんゆりんオーラを醸し出しちゃったりするの!?

そんな懸念が無くもない・・・ような気はしないこともない。



良くも悪くもプロローグ的な側面が強く、この作品の真価は2巻以降かなぁという感じ。

まぁお師匠さんの言葉、今回の敵役の言葉、若い彼女たちの往く道を先達はきっと祝福してる、望んでる。
そこに立ち塞がる事はしても、生半な覚悟と実力ならば弾き返して踏み潰すとしても。
それでもきっと彼女らは望んでる。

自分たちが得られなかった幸いを。
自分たちが得た以上の幸いを。


などという妄想に希望を託してしばらくはこの物語を追ってみようと思います。




ちなみにこの作者、全くの新人ではなく既に他レーベルから作品をいくつか出しております。
その一部がこちら↓です。
あっちもこっちもゆりんゆりんしてますね!

でも今度他所から出る奴隷少女ちゃんは真っ当な男の子の物語なので!そっちもおススメなので!



作者の作品の感想
嘘つき戦姫、迷宮をゆく  

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