暗号少女が解読できない

面倒臭いがそれが可愛いメインヒロイン。

暗号少女が解読できない (集英社スーパーダッシュ文庫 し 8-1)
集英社
2012-10-25
新保 静波

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 暗号少女が解読できない (集英社スーパーダッシュ文庫 し 8-1) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


「・・・・・実はわたし、ずっと前から西村くんのことを知ってたんですよ。あの時からずっと、あなたのことが好きでした」

過去のエピソードを読む限り割りに素敵な主人公に見えるのですが、現在の主人公を見るに魅力の欠片も感じない不思議。
まぁ過去の主人公の素敵エピソードと言っても離婚した両親への反抗・意趣返しが等身大のそれっぽくてなんか良かったなぁって程度なんですが。

ただそれをやってる主人公の「今」の在り方が、鈍感極まりない上に、優柔不断の流され主人公。
そのせいで自分の中で作り上げたエピソードから受ける印象の主人公との齟齬に失望のようなものを感じたのでしょう。

和希に関しては沢渡さんの嫉妬というものを表現する上で不可欠なキャラではあったものの、「和希に好かれる主人公」というのがどうにも自分の中で違和感だらけだったので、「和希の恋心」は不要だったかな、と。
普通に子分親分の関係で、その親愛の表現に嫉妬・・・で良かったと思う。
妹に関してはちょっと読者に媚び過ぎあざと過ぎ。
普通に、常識的な範囲で妹としてお兄ちゃんに懐いているような描写程度で良かったかな、と。

そうすればボーイミーツガールとその再会という綺麗な流れと、面倒くさ可愛い沢渡さんの魅力とで良作認定出来たかな、と思います。
そういう方向性で行くならば色々と削るべきところの多い作品だった気がします。
妹や和希の好意然り、主人公の冒頭の転校デビュー失敗然り、両親の「今」然り。
そもそも沢渡さん以外が使い捨て過ぎるわけで。

逆に色々と付け足すのであれば今の主人公をもう少し魅力のあるキャラに仕上げてくれないと話にならなかったかと。
その上でもう少し、じっくりと話を進めていけばそっち方面でも良い評価をもらえたんじゃないかな。
和希なんて今回登場させる必要すらなかったかと。
沢渡さんの嫉妬の引き金は野々崎さんで十分です。
2巻で満を持しての登場の方がインパクトあっただろうし、素敵エピソードも何か挿入できたでしょうしね。
正直この和希がどうして主人公を好きなのかはまるで理解できないわけで。

そう考えるとこの作品がここ止まりなのは編集の責任ですかね。


続きを出すつもりがあるのか知りませんが、個人的にはあまり出して欲しくないところ。
沢渡さんは確かに可愛いキャラですが、ラブコメ方面で続けると主人公の優柔不断スキルがいかんなく発揮されてグダグダになるのが目に見えているというか。


心に残った名台詞
「ダメ出しばっかりする男のひとはモテないんだよ」
全国の量産型突っ込み主人公に言ってやりたいね。
突っ込みとして語彙選択のセンスがあればいけれど、ただダメ出しするだけの主人公を突っ込みキャラと認めたくないし、そんな男が人から好意を得るってのも理解できませんよ?
突込みにはセンスが必要だと理解してください。

"暗号少女が解読できない" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント