彼と彼女の不都合な真実

読後感のよいボーイミーツガールな異能バトルモノです。

彼と彼女の不都合な真実 (講談社ラノベ文庫)
講談社
2013-04-02
南篠 豊

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「なにが善いとか悪いとか、そんな不毛な話はよそでやれ。自分達を善人やら正義やらと疑わないなら好きにしろ。アンタらみたいなクズ未満共の思想矯正に、いちいち付き合ってやる暇も義理もない。俺はただ、俺の立場がアンタらの障害たり得る限りにおいて、いつまでだろうとアンタらの邪魔をしてやるだけだ」

まぁとりあえずキャラクターが魅力的でした。
主人公とヒロインはもとより、屋敷の住人然り、傭兵の狼男然り。

あらすじからはいったいどんな物語になるかやや不安の方が期待よりも大きかったものの、読み始めて数ページでいきなり物語に引き込まれましたね。

人ごみで唐突に珍妙な行動に出るヒロイン。
周囲に発生する一瞬の空白。
そして「何も見なかった」ことにして我関せずとばかりに日常に回帰する一般人と、「そこ」に帰り損ねた主人公。
そんな主人公をロックオンしてとり憑くヒロイン。

この流れが物凄いありありと場面として脳内に浮かんじゃって、これが掴みとしてとんでもなく秀逸でした。

そして巻き込まれただけに見えた主人公が、ヒロインを「回収」に来た傭兵部隊(!)と渡り合い(!?)彼女同様に自らもその身に秘密を抱える存在で・・・・。

少しだけヒロインよりも幸運だった主人公がヒロインに生き方を教導して行く日常パートの末に再びヒロインに襲い掛かる畜生が如き魔手。
それに対抗する屋敷の住人のイカレっぷりが薄々日常パートからも透けていたけれど埒外過ぎていっそ笑えるレベルで痛快極まりない。

綺麗に幕を落としてハッピーエンド。
キャラクターもキャラクターの主張も、展開も、無理なく不快感なく、綺麗にまとまっていて読後感すっきりで爽快感たっぷりで、とても楽しく読めました。

続きも欲しいところではあるのだけれど、しかしこの屋敷の人間の人外っぷりに果たして抗し得る敵が存在するのか否かという。


しかしカラーの口絵のヒロインの亀っぷりがメッチャラヴリーですね!
この絵には惚れざるを得ないわ。
特に主人公にぶら下げられている方がマジでヤベェ。
いっそ萌え死にかねないわ。

しかしこれ、ラブコメとしては手を出せない理由付けがあってちょっと面白いですよね。
まぁだからってサブヒロインとか出てこられてもあれなんで、そもそもラブコメ・・・少なくともハーレム方向には進んでほしくないわけだけど。
むしろ屋敷全体がコミュニティとして円熟して家族となっていくような、そんな弾かれ者共が手を取り合って和気藹々と生きて行く、そんな物語として読みたいわけだけど、既にそういう空気出来かけてるしなぁ。

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